AWS Jr. Champions 5人で書籍出版してみて学んだこと・苦労したこと

AWS Jr. Champions 5人で書籍出版してみて学んだこと・苦労したこと

Clock Icon2024.11.02

はじめに

こんにちは。AWS事業本部コンサルティング部に所属している和田響です。

2024 Japan AWS Jr. Championsの有志5人で、技術書典17に書籍を出版し、本日からオンラインマーケットで購入可能になりました。

本記事では書籍出版で学んだことや大変だったことを記録として残します。

書籍の概要については記載しませんので、こちらから参照ください!
https://techbookfest.org/product/aC3JnqNigevzd0rNCaRNve

全体方針

ざっくりとどんな方針で発足したのかをまとめます。

  • 技術書典17への出版は2024 Japan AWS Jr. Championsの有志で行う
  • テーマは自由
  • 出版の前にAWSにレビューしていただく

メンバー

以下5人で執筆しました。

スケジュール

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全体のスケジュールはこんな感じです。
テーマ決めから最終盤の提出版まで約3ヶ月と、だいぶタイトなスケジュールになりました......。

学んだこと

書籍出版を通して学んだことを記載していきます。
実際に書籍を執筆しないと学べなかったことも多く、貴重な経験になりました。

契約

Untitled(1) (2).png

今回は複数人で執筆しているため、売上が発生した場合にどのような配分にするかの契約を結びました。
技術書典に登録した代表者の口座に売上が入金されるため、代表者と各メンバー間で契約を結ぶことになります。

ざっくりと以下の内容の契約を結びました。

  • 契約期間
  • 印税率
  • 著作者は類似著作物の出版を制限
  • 出版者は増刷時に著作者への通知
  • 双方の秘密保持義務

正しい日本語や記法

"書籍"というなかなか修正の難しい媒体のため、日本語の正確さにはブログ以上に気を使いました。

例えば、以下のような文章について考えてみます。(書籍では出てきません)
「AWS IAMのアクセス権限設定における注意点の一つ目は、最小権限の原則です。」

国内の規格のようなものは見つけられませんでしたが、一般的には以下のような規則で統一すべきのようです。

  • 文章中のアルファベット・数字の前後には半角スペースを入れる
  • 文章中の数字は漢数字ではなくアラビア数字を使う

修正するとこんな感じになります。
「AWS IAM のアクセス権限設定における注意点の 1 つ目は、最小権限の原則です。」

このような確認や修正を全ページ行っていたので、骨が折れる作業でした。

AWSサービスの正式名称

普段なんとなく使っていたAWSサービスの名称を、改めて学習する良い機会になりました。

意外と覚えていないものだと驚きました。

  • "Amazon"からなのか"AWS"からなのか?
    • 正:AWS Transit Gateway
    • 誤:Amazon Transit Gateway
  • スペースがいるのか?
    • 正:AWS Transit Gateway
    • 誤:AWS TransitGateway

我々は、以下のページから1つずつ確認してました。
https://aws.amazon.com/products/?nc1=h_ls&aws-products-all.sort-by=item.additionalFields.productNameLowercase&aws-products-all.sort-order=asc&awsf.re%3AInvent=*all&awsf.Free Tier Type=*all&awsf.tech-category=*all

大変だったこと

タスク管理

今回ははじめての書籍出版ということで何をすべきかもよくわかってない中でのキックオフだったので、タスクの洗い出しから大変でした。
後になって「あれもやらなきゃ!!」と最後までバタバタしてました。

盲点だったタスクの例を挙げてみます。

  • 目次面
    • まえがき/あとがきの記載
    • 執筆の前提、免責事項の記載
  • デザイン面
    • 表紙/背表紙の作成
    • フォントサイズ、色、行間などの決定
    • ヘッダー/フッターの挿入

メンバーそれぞれの進捗管理も大変でしたが、毎週1時間定例を設けることで無理やりなんとかしていました。

工数管理

タスク管理と近い部分ですが、「誰がどれくらい稼動できるのか?」をあまり把握せずに各自で執筆を行なっていたため、進捗にばらつきができることがしばしばありました。
タスクの割り当ての際も、各自の稼動をあまり考えず均等に割り当ててしまいましたが、稼働できる工数に応じて作業量の調整をすべきだったと反省しています。

マージ作業

5人がそれぞれ書いたものをマージする作業もかなり大変なタスクでした。
今回は細かい決め事をなく書き始めてしまったので、以下のような面での表記揺れの統一に苦労しました。

  • "...""......""......。""。。。"といった簡単表現
  • サービス名のAmazon/AWS をつけるかどうか(構成図も含む)
  • "難しい""むずかしい"などの細かい単語レベルの書き方

最後に

今回は技術書店への書籍出版を通して学んだことをまとめてみました。
契約面など、執筆前には意識していなかったこともあり、学びの多い3ヶ月になりました!

この記事を読んでくれた皆様へ
ぜひ技術書典に出版してみましょう!!

この記事を読んでくれた若手の皆様へ
ぜひAWS Jr. Championsになりましょう!!

執筆に関わっていただいた皆様へ
3ヶ月間ありがとうございました!バタバタしちゃってごめんなさい!
第2弾も書きましょう!(余裕があれば......。)

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